No.158 〈旗幟鮮明(きしせんめい)
2010年10月号



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 【ひねくれコラム】NO・158 
〈旗幟鮮明(きしせんめい)〉
▼東シナ海少し、波高しー。「相手が悪い」、「相手に悪い」という観念的
な記事が載っていた。先は中国、後は日本国。どちらが正しいかとか、間違
っているのか、との問題ではない。言葉は似通っているが、解釈の仕方では
正反対になる。
▼これは文化の違いというよりも、基本的道徳概念の違い。千年以上の交流
がありながら、21世紀の今日でもこの概念に変化はない。現在、世界でも
唯一「漢字」を国字として使用しているのは二カ国のみ。にも関らず、面子
(めんつ)を賭けた小競り合い。互いに引くに引けないつばぜり合い。
▼彼らは知っているのか、「三権分立」というものをー。この法体系に法
(のっと)り、司法が逮捕・拘束。南の小さな島「石垣島」の地裁が決定し
た司法の判断は、世界の大国、米国であれ、露であれ、中国であれ、何人で
あれ犯すべからずーであった。ゆえに我々は、その行動に拍手喝采を送った。
▼ところが、である。日本国は拙速な判断をしたと思わざるを得ない。それ
にしても中国は何をあせっているのだ。何を理由に居丈高(いたけだか)に
なっているのだ。圧力と恫喝以外に解決策を見出せない、稚拙な中国である
と判断せざるを得ない。
▼彼ら、中国にとっては、過去の他国による統治においての屈辱の歴史を払
しょくしたい願望がある。十数億の民をかかえる国家としては、彼らのナシ
ョナリズムの導火線に火が点(とも)るのを何より恐れる。

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▼過去の、英国による「香港統治」。ポルトガルによる「マカオ」、日本国
による「満州統治」等、列強による蹂躙を打破するには「国家防衛」を第一
義に置くのは当然の理。それには広大な海岸線を含む海洋制覇。
▼南シナ海には敵なし。敵は東シナ海から太平洋にある。その目の上のサッ
カーボールのようなタンコブが日本国。その背景に位置するのが、好むと好
まざるとにかかわらず存在する「米国」。
▼中国・上海の軍港から出港し、太平洋を我がものにしようと思えば、尖閣
諸島を通って沖縄と宮古島との海峡を通過するのが最短。露とて同じ。根室
半島、納沙布岬沖の歯舞諸島を通過するのが最短。
▼ところが沖縄には「米軍」が駐留する。
日・米には、機能するかどうかは別にして「安保条約・第5条」がある。
〔日本国の施政の下にある領域における…(途中省略)…共通の危険に対処
するように行動することを宣言する〕とある。これはアジアの覇権を目論
(もくろ)む中国にとっては脅威だ。
▼この問題に対して、安眠をむさぼる日本国及び、日本国民としても覚醒
(かくせい)せざるを得ない。今後においても、日本国としては妥協を許す
まじー。「法」を旗印に毅然とした態度を貫くべしー。そう、旗幟(きし)
を鮮明にしたまえ。菅総理殿―。
◎近々、横須賀を出港した米第7艦隊の空母が一隻、駆逐艦を従え、尖閣諸
島海域を悠々(ゆうゆう)と散歩するのではないか。そのときに日本国自衛
隊駆逐艦も伴走するかどうかは定かではないがー。      ―夢追人―

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―編集後記―
情けなや、あぁ情けなや、情けなやー。云わずと知れた
日・中の緊張関係。
このコーナーは「季節の移り変わり」や、「鳥のさえずり」
などを中心に、優雅でハイレベル?な文言で埋めなければ
ならないのだが、憤懣(ふんまん)やる方なしー。
 と、思いきや、案外そうでもない。若干、変化のきざしが
見え始めている。中国外務省の元気のいい、上から目線の女
性報道官の表情がやたら柔らかい。
「目的は漁業秩序の安定。日本は監視船の妨害や追跡をしな
いでほしい」と。
 今回の事件は検察の暴走でも何でもない。官邸の圧力に屈
したかたちで検察もやむをえず泥をかぶったようだ。しかし、
それ以上に今回の事件を白日の下にさらけ出した意義は大き
い。アジア諸国含む、世界の目は中国に厳しい。
 日本の議員及び知識人、国民、メディア等々からも一斉に
非難ごうごう。途端に態度を軟化。あきらかに中国は追い込
まれている。「尖閣諸島に領有権問題は存在しない」。これ
でいい。ジョーカー(ビデオ)は温存したままでいい。
                      ―T・K―

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